2013年2月12日火曜日

三輪壽雪・休雪 -破格の想像-

 萩焼の重要無形文化財保持者であります、三輪壽雪氏(11代休雪)と、
その息子当代休雪の代表作品の展示を観に行ってまいりました。

 代表作、ということもあって、全部合わせても45作品と決して多くない展示でしたが、
1点1点が、とても力強くパワーのあります作品で、とても良かったです。

 萩焼をご紹介するにあたり、伺わねば、と思ったのですが、
展示されていましたものは、壽雪氏の晩年のある種、何かに到達しました型を超えたような器。
荒々しい作りなのに、滑らかな印象で、これも、萩焼きの釉薬(藁灰で調合した白濁釉)のちからもありますでしょうか
とても素晴らしかったです。

また、同じく晩年に「天・地・人」というテーマで作られております一連のシリーズは、
仏様をイメージする、とても温かみを感じます作品でした。

 息子休雪の作品は、器の域を完全に超えて、物や人、金の塗を施したものなど、斬新な作品の数々でした。
愛(エロス)というものもテーマにしていらっしゃるところで、現代アートのような生なましさもあったのですが、この人物を、とてもリアルに創造されていますところも、
白濁釉の、人肌に似た、肌色や ほんのりピンクのお色味が、これを作らさせたのだと思うほどに、なめらかで、きれいな色と質感で、上品な印象も受けて、色質の良さと温かさにちょっと引き込まれました。

 今度は、使うほどに肌の釉薬の色合いが変化してゆくといいます
「萩の七化け」を体感したいと思いました。

 今回の展示は、
菊池貫実記念 智美術館
こちらも、はじめて訪れたのですが
とても静かで落ち着きました美術館でした。
次回は、庭園を眺めながらの休憩(カフェ)も素敵、と思いました。



萩焼久杉窯の作品もぜひご覧下さい。

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